【邪眼は月輪に飛ぶ】のあらすじや見どころ紹介!

ダークファンタジー

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こんな人におすすめ
  • スキマ時間にサクッと読みたい人!
  • 迫力のあるアクションシーンが好きな人!
  • ダークファンタジーが好きな人!
  • なんか気持ち悪い生き物が好きな人!

【邪眼は月輪に飛ぶ】のあらすじ・概要

「見る」だけで生物を殺すことができるフクロウ<ミネルヴァ>をめぐる物語。アメリカの最新鋭空母から脱走したミネルヴァは日本国内を縦横無尽に飛び回り、その邪悪な眼はたった数日で400万を超える犠牲者を生み出した。アメリカの政府の使者であるマイケルとケビンは、その昔ミネルヴァをあと一歩のところまで追い詰めたほどの猟師である鵜平を訪ね、ミネルヴァ討伐の助力を乞う。

掲載情報

2007年に『週刊ビッグコミックスピリッツ』で連載された、「うしおととら」や「からくりサーカス」で有名なダークファンタジーの巨匠・藤田和日郎先生によって描かれた作品。

【邪眼は月輪に飛ぶ】の登場人物

ミネルヴァ:どんな兵器も通用しない邪眼の鳥。その出自は不明で、鵜平が暮らす村に突如出現した。「見る」だけで命を奪う呪毒を持つがゆえに仲間を持たない、孤独なフクロウ。

杣口 鵜平(そまぐち うへい):ある理由から仮面で顔を隠している凄腕猟師のおじいちゃん。13年前、元妻である智恵子の援護もあってミネルヴァに重傷を負わせるが、その場に現れたアメリカ軍に横取りされてトドメを刺すことができなかった。悪い人間ではないのだがマタギ独特の価値観を持ち、基本的に他人と相いれない性格ではあるものの、娘の輪にだけは頭が上がらない。

輪(りん):鵜平の元妻である智恵子の養女。要は鵜平の血のつながらない娘。輪自身は鵜平のことを父親として認めておらず、13年前に鵜平がミネルヴァと戦った際智恵子が命を落としたのは彼のせいだとし、恨み続けている。…と書くとなんかめんどくさそうな女に聞こえるが、鵜平に対して辛辣なだけで根は明るく優しい女の子である。村唯一の祈祷師で村民からの信頼も厚く、ミネルヴァの呪毒を一瞬散らしたり物や人から記憶を読み取る不思議な能力を持つ。智恵子の仇を討つ為、ミネルヴァ討伐に参加する。

マイケル・リード:アメリカ陸軍の准尉。日本語を流暢に話すところを見ると頭は決して悪くないのだろうけど、どうしても言動や行動から脳筋キャラ臭がするにはなぜなのか。ミネルヴァ捕獲作戦に失敗して戦友を失った過去を持ち、打倒ミネルヴァに執念を燃やす。最初は鵜平の実力に懐疑的であったが最終的に意気投合し、コンビでミネルヴァに立ち向かう。

ケビン:アメリカCIA局員。マイケルが「動」ならケビンは「静」といった感じのクールガイ。鵜平とマイケルが組む一方でケビンは輪とともに行動することが多い。慎み深そうな外見に反してスポーツカーが好き。

【邪眼は月輪に飛ぶ】の見どころ

ここが推しPOINT
  • ミネルヴァの怖さがえぐい
  • 一巻完結なのですぐにラストまで読める
  • 討伐を通じて変化する人間模様
  • ストーリーや画力の激しさが一巻に凝縮されている

ミネルヴァの怖さがえぐい

生き物を視認するだけで死にいたらしめるというやべー能力を持つミネルヴァだが、怖いのは能力だけではなくビジュアルもくっそ怖い。一目見て「この目を見たらやばい!」と思わせられるくらい目がバキバキなのだ。その問答無用で獲物を殺しに来る姿はジョジョに出てくるペット・ショップを彷彿とさせるが、それとはまた異質で、それはこのバキバキの目に起因するのではないかと思う。

ペット・ショップは冷酷に侵入者を排除する番鳥ではあったが戦闘中に笑ったりとどことなく愛嬌があった。しかしミネルヴァに関してはそーいうのが一切ない。ずっと真顔でバキバキの目をしながら迫ってくる、動物感と狂気感が相まったまさにモンスターという感じである。もちろんブルース・リーみたいに口元をぬぐったりもしない。

そういえばフクロウをモチーフにした敵キャラとかモンスターっていないなぁ。首をせわしなくめぐらせる無害なかわいい鳥、みたいなイメージだけど鷹と同じ猛禽類なのよね。あとはハンターハンターの蟻編で出てきたゴンにぶっ飛ばされたやつぐらいしかブログ主は知りません。

一巻完結なのですぐにラストまで読める

藤田和日郎先生といえば『うしおととら』しかり『からくりサーカス』しかり『双亡亭壊すべし』しかり長期連載作品が多いが、本作は全一巻(204ページ)とお手軽に読める長さに収まっている。

ぶっちゃけブログ主も藤田先生の作品は『うしおととら』しか読んだことがなかったけど、めちゃくちゃ楽しめました。上記の作品どれも読んだことねーよ!という人もこれを機に藤田ワールドを堪能してみてはいかが?

討伐を通じて変化する人間模様

登場人物紹介にも書いたが、まず鵜平の曲者感がすごい。それゆえにキャラクター性は抜群だけどとにかくアメリカ側のマイケルとケビンは振り回される。それでなくとも生まれた国も価値観も全然違くて歳も離れてるしで、最初のうちは分かり合える気がまったくしない。

しかも鵜平は娘の輪に蛇蝎のごとく嫌われてるので「大丈夫かこのパーティ?」と思うぐらいギスってるのだが、ミネルヴァを倒すという目的の為に各々が自分ができることを全うしているうちに、ワンチームとして機能するようになる。読んでいくうちにそれぞれの過去や考えが浮き彫りになってきて、一巻とは思えないほど濃密な人間関係が構築されるのです。

ストーリーや画力の激しさが一巻に凝縮されている

これ言うと藤田先生ファンから怒られそうですが、これほどまでに凄まじい画力を持った方とは知りませんでした……ゴメンナサイ。「いやお前うしおととら読んだんちゃうんか」と突っ込まれるかもしれない。でもあれ読んだの高校の時なんすよ。

自分は妖怪系とかちょっと絵が気持ち悪い感じの漫画が好きで、藤田先生の作品にもそういう印象を持っていた。なので本作も合うだろうなとは思っていたしそういった部分も楽しめたけど、同時にアクションシーンの凄さが尋常じゃない。

ミネルヴァが猛スピードで大空を駆け巡るシーン、ゴーストタウンと化した街をスポーツカーで激走するシーン、そしてラストの鵜平とミネルヴァの一騎打ちのシーン……どれも圧巻という他ありません。僕は敬意を表するッ!

一方でストーリーも決して平坦なものではなく、なぜアメリカ軍がミネルヴァを保有していたのかだったりある人物が重大な秘密を握っていたり鵜平と輪の親子関係の行方だったりと、よくこれ一巻にまとめられたな!と思うぐらい読み応えバツグンの重厚な構成になっています。

【邪眼は月輪に飛ぶ】のまとめ

ミネルヴァの恐ろしさ、読者を惹きつけるストーリーと圧倒的画力が三位一体となったまさに名作と言えましょう。そしてあのラストの余韻といったらもうね……ナレーションにはそういう意味があったのね、みたいな。『いい読後感を読者に与えること』という考えが藤田先生のポリシーのひとつらしく、まさにその通りの〆方だと思いました。気になった方はぜひぜひ読んでみてください。

 

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