【空が灰色だから】のあらすじや見どころ紹介！

　単刀直入に言おうッ！【空が灰色だから】の漫画紹介を開始するッ！

【空が灰色だから】のあらすじ・概要

日常生活に焦点をあてたオムニバス漫画。主人公や登場人物は一話ごとに入れ替わり、同時にテーマや話の内容もころころ変わる。正直この作品をどのようにジャンル分けしていいものなのか皆目見当がつかない。コメディだったりヒューマンホラーだったり純愛だったりととにかく話の展開が多種多様でかつパンチが効いているのである。有名なボクシング漫画『はじめの一歩』で例えるなら鷹村が戦ったブライアン・ホークみたいな感じ。わけのわからない体勢から繰り出してくるパンチの一発一発がめちゃくちゃ重い。一話読むごとに「分類できん！下から殴られた！」と脳を揺らされ、ホーク戦でセコンドにつくというのはこんな気持ちなのかと鴨川会長に思いをはせる。そんな漫画だ（どんな感想だ）。

ブログ主による各ストーリーのジャンル分け

こうなったら意地でもジャンル分けしてやろうじゃあないか。まず超大雑把に分類するなら「明るい話」と「暗い話」で分けられる。これらは全話通して体感的には半々だった。ただ、暗い話のインパクトが強すぎる……。

明るい話

ブログ主が定義する「明るい話」は①勢いのあるコメディ②百合コメディ③性癖ロマンスに分けれられる。以下で解説していこう。

①勢いのあるコメディ：これはもうとにかく突き抜けかたがすごい。主人公が独特の思考展開で疾走していく。変身ヒロインの恰好をして世直ししたり欲しい服をどんな犠牲を払ってでも手に入れようとしたりする話だ。

②百合コメディ：肩の力を抜いて読んでいられるジャンル。大体かわいい女子が三人一組で集まって他愛のないおしゃべりをし、その掛け合いがしっかり面白い。

③性癖ロマンス：これはちょっと特殊。常人では理解できない性癖に憑りつかれた登場人物がその高尚さを説き激しくスタンピードする話。ヤバイといえばヤバイが、特にバッドエンドになる要素はないのでヨシ！

暗い話

そして次に「暗い話」。ここからは用心して進んでいかなくてはならない。急に衝撃的なオチをかましてくるからだ。「暗い話」は①やるせない青春②社会における生きづらさ③ガチ・サイコホラーに分類される。

①やるせない青春：主に学生生活における好きな人や友達とのすれ違いを描く。これの攻撃範囲と威力がえぐい。内容に個人差はされど、誰もが何らかの青春を送っているからだ。どうあがいても共感させられ、心をえぐられる…そんなお話。

②社会における生きづらさ：大きなストーリー展開はなく、登場人物の独白で物語が進む。周囲になじめない自分、その自分は他人の目にどう映っているのか等の心情がものすごい文字量で流れ込んでくる。パンチ力は低めなものの、ボディブローのように後から効いてくる類のお話。

③ガチ・サイコホラー：こいつがとんでもない曲者で、日常から非日常へ引きずり込む魔物である。導入部分こそコメディを装って読み進めていくうちに本性をあらわしていき気付いたときにはもう逃げられなず、悲惨なバッドエンドで読者の胸をひとつきにする。気をつけろ！こいつはコメディに擬態したホラーだ！

【空が灰色だから】の見どころ

絵柄からは想像もできない意外性にハマる

まず第一に表紙を見てもらえればわかると思うが、基本的に出てくる女の子や男の子がかわいい。なのにえぐみのあるストーリーをかましてくるという、そのギャップが本作の魅力のひとつと言えよう。雰囲気でいうとまど☆マギみたいな。

第二に、ボキャブラリーが豊富で独特なところも特徴的だ。DNAがデオキシリボ核酸の略称なんて初めて知ったよ。かわいらしい見た目の登場人物から数々の語彙が飛び出し、さらに他のキャラクターと会話になれば必然的に掛け合いも面白くなる。

そして最後にアイデア。常識にとらわれない柔軟な発想力が個性的なキャラクターとマッチして物語を盛り上げる。また、斬新なアイデアで読者を変化球に慣れさせたところでいきなり直球に切り替えてきたりと飽きがこない構成になっている。先述したようにブラックな話が多く、「世にも奇妙な物語」が好きな人におすすめな作品だ。

青春のやっちまった感がクセになる

ジャンル分けのところでも書いたが、一般的な読者は何らかの青春を経験しており、だからこそこの作品が刺さるのではないかと思う。「何故あのとき自分はあんなことを言ってしまったのか…」「そんなつもりじゃなかったのに…」昔の古傷をくすぐられるような、でもそれがなんとなくクセになってしまうから困ったもんである。それが青春なのかなぁ…。とか恥ずかしいことを考えてしまうくらい。

この切ない青春系の話はトータルで見るとそんなに率が高くないが、本作の登場人物は学生やフリーターが多く、作中でも重要なテーマなのではないかなと思う。

すべて一話完結なのでキリよく読める

本作は一話完結でしかも全5巻なので読むのにそんなに時間がかからない。電車の待ち時間とかちょっとした時に1話くらいならすぐに読めてしまうし、キリのいいところで終わらせられるのでスキマ時間におすすめです。

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